この記事では、これからどのテーマを使ってWordPressを運用していくべきか、どんなプラグインを使って運用していくべきかをしっかりと考えてもらうべく、WordPressテーマとプラグインの関係性について説明していきます。
いくつかのWordPressテーマの中には、設計者のアドバイスで「このプラグインは入れないで欲しい!」と明言されているテーマが存在します。
実は、プラグインの中にはWordPressテーマと相性が良くないものもあるようです。
とくに多いのが、テーマ自体にSEOの機能を搭載してあるため「【All-in-One SEO】というプラグインのプラグインを入れないで欲しい」と明言するようなものがあります。
ちなみにこのブログでも使用し、ブログ内でも紹介している無料テーマの「Cocoon」もその1つで、
SEOの機能を搭載してあるため、【All-in-One SEO】のプラグインを入れないで欲しいと書かれています。
これがどういうことなのか・・・ということをここで解説していきます。
テーマとプラグインの相性とは?
近年登場しているテーマの数々や、このブログで紹介している「無料テーマ」「有料テーマ」ともに機能が豊富で、とても優秀なテーマばかりです。
そのため、それらのテーマに備わっているいくつかの機能が、有名なプラグイン【All-In-One SEO】に備わっている機能と重複してしまっています。
重複することで何が起こるのかというと、WordPressの中にあるプログラムが二重に作られることになり、検索エンジンから「これは間違いである」と判断され、サイト自体が検索で上位表示されない可能性が出てくるわけです。
この検索エンジンで上位表示させることを「SEO」訳して「Search Engine Optimization」→ 「検索エンジン最適化」と言います。
SEOというのはとても奥が深くて、「これが正解です!」と言える人が日本に何人いるのかというぐらいに多くの要素で成り立っています。
SEOについては、ここではあえて詳しく説明しませんが、プラグインやテーマ1つで解決する問題ではありません。
この記事は初心者向けになるので、初心者の方でもスムーズにWordPressを立ち上げられるように、ひとまずはWordPressに最初から備わっているテーマを使った内容で説明しています。
ですので、基本的にはひとまず無料テーマを使って記事を投稿し始めてみて、検索エンジン経由でアクセスが来るようになってからテーマを変更するという流れでも問題ありません。
仮に、もしブログ内でも紹介している【Cocoon】など、他のテーマを使っていくことに決めた場合は、プラグインの【All-In-One SEO】は導入しないことをオススメします。
逆に、最初からWordPressに備わっているテーマを使っていくのであれば、ブログ内で紹介しているおすすめプラグインを全て導入して問題ありません。
その後に、ご自身でブログを実践して勉強していき、「やっぱりいらないな」ということになれば、テーマを変更して【All-In-One SEO】を外すという流れでもいいと思います。
プラグインは、停止して削除してしまえば簡単に使えなくなるので、その時に判断してもらっても問題ありません。
重複する要因
まず重複する要因の1つとして記事投稿画面にあるSEO設定項目です。
例えば、下記画像は記事投稿編集画面の下方にスクロールしていくと表示される項目になります。
見てもらうと分かりますが、「SEO設定」と表記されているものが2つ存在しています。
上は「AIOSEO設定」と書かれており、プラグイン【All-In-One SEO】の設定になります。
下の「SEO」は無料テーマ【Cocoon】のSEO設定です。
これらの項目はテーマやプラグインの設定で増やすことができるのですが、プラグインの【All-In-One SEO】と無料テーマ【Cocoon】を導入すると、この2つのSEO設定が必ず付与されます。
「SEO設定が2つあれば倍の効力が出るんじゃない?」と思われるかもしれませんが、実態は全く逆で、お互いに干渉し合ってる状態なのです。
例えば「AIOSEO設定」と「SEO設定」の内容をそれぞれ確認してみると、下記の画像の項目が重複しています。
①下記画像は「AIOSEO設定」の内容です。
②下記画像はCocoonの「SEO設定」の内容です。
見た目は違うものの意味は同じで、「投稿タイトル」「メタディスクリプション」「メタキーワード」という項目が用意されています。これらの項目を両方で埋めてしまうと、検索エンジンからペナルティを受けてしまう可能性があり、そうなると検索で上位表示されなくなってしまいます。
どちらを選ぶか?
どちらを選ぶかは「テーマを優先して運営していくのか」、それとも「プラグインを優先して運営していくのか」によります。
仮に【All-In-One SEO】を使わないと判断した場合、検索エンジンに提出するための「記事タイトル」「ディスクリプション」「メタキーワード」の設定を、全てWordPressテーマ側に依存するということになります。
テーマはいつでも変更することができますが、テーマを変えることでそれまでの記事タイトルやディスクリプションなどの設定が全て変わってしまうということでもあります。
テーマを変えた際に、それまで書き溜めた記事の記事タイトル、ディスクリプションの設定を、全て自分で手作業で修正しなくてはならないということになるのです。
(ただし、内容を継承できるテーマもあります。)
逆に【All-In-One SEO】を使っていくと判断した場合、テーマを着替えたとしてもこの設定が全て引き継がれていくということになります。
「今まで書き溜めたブログ記事の設定を全て保存し、テーマごとにコピペで反映させていかなければいけない」という手間が無くなるのです。
では、【All-In-One SEO】を使った方がいいのかというと、そう単純でもありません。
まずここで重要なことは【All-In-One SEO】はパワーアップアイテムではないということです。
名前にSEOと書かれていますが、SEOで必ず上位表示されるということではありません。
あくまで補助的な役割ですので勘違いしないようにしましょう。
また、これはプラグイン、テーマ共に共通して言えることですが、提供者が有料にしたいと判断すれば、簡単に有料にできてしまいます。
現に【All-In-One SEO】も無料で使える機能がどんどん限られてきています。
仮に【All-In-One SEO】に依存して運用していき、途中で無料の機能が有料になってしまえば、そこからお金を払い続けなければいけなくなります。
ですので、WordPressテーマにSEO機能が備わっているから【All-In-One SEO】を使わないという選択をするか、逆に【All-In-One SEO】を使ってテーマを変えても現状の設定が引き継げるようにしていくのかは非常に重要な考えどころです。
テーマを選択する際には今回紹介した内容の視点も持っておきましょう。