Creemaの作品プロモーションを使うと損?得?
Creemaには販売促進のための『作品プロモーション』というものがあります。
今回の記事では、この作品プロモーションのメリットとデメリットについて詳しく解説していきたいと思います。
作品プロモーションの概要
Creemaにある作品プロモーションは、いわゆるCreema内だけに通用する広告のことをいい、CPC(Click Per Cost)という形式の広告を採用しています。
これは別名「クリック報酬型広告」といい、広告を一回クリックするたびにお金が発生する仕組みです。
一般的には広告を出稿する際に決める費用の上限をもとにして、他の販売者とのオークションによってクリック単価が決定します。
費用の上限というのは、「1クリックで、このくらいまで料金を支払いうことができます。」という販売者側の意思表示となります。
ですが、作品プロモーションの場合は一般のCPC広告よりも簡易的に作られているため、そのような難しいシステムがなく、出品カテゴリごとに固定されています。
人気のあるカテゴリの作品は、クリック単価が高い傾向にあるようです。
作品プロモーションのメリット&デメリット
作品プロモーションのメリットとデメリットを大きく分けると以下の通りです。
作品プロモーションのメリット
- 簡単にワンクリックで広告を出稿できる
- 多くのお客さんに認知してもらうことができる
- クリックされなければ課金されないため、無駄な広告費用が発生しない。
- 設定した予算を超えて広告されることがない
「多くのお客さんに認知してもらうことができる」という点は、テレビCMやつり革広告といったマスメディア広告をイメージしてもらうと分かりやすいかと思います。
その広告がCreemaの中にあり、もっと詳細を見たいと感じたお客さんが、その広告をクリックすることで費用が発生します。
クリックされなければ費用は発生しませんが、逆に言うとクリックされなければあなたの商品を知ることもありません。
作品プロモーションのデメリット
- ターゲットを選定できない
(オーディエンスやキーワードを設定できない)- どのページからの流入なのか把握できない
- 想定以上にクリック数が増えると、あっという間に設定した費用の上限に達してしまう。
- 誤クリックが多い
広告として一番ベストなのは、自分の商品を求めているお客さんの前に広告を表示することです。
そのためには、どうしてもキーワードを設定する必要があります。
ですが、作品プロモーションではキーワードを設定できないので、一般のCPC広告に比べて費用対効果が低いといえます。
また、分析するためのツールも少ないです。
1日のクリック数や表示回数、クリック率などは表示されますが、どのページから流入があり、どんなキーワードで表示されたのかなどのお客さんのステータス情報が一切ありません。
どのようなキーワードで流入したのかというお客さんの検索意図が不明なのです。
仮に把握できたとしても、こちら側でコントロールすることができないのは大きなデメリットです。
作品プロモーションは使うべき?
CPC広告というのはCreemaだけではなく、楽天市場やYahoo!ショッピングなどの大型ショッピングモール内でも採用されています。
私自身も、以前に楽天市場やYahoo!ショッピングで、CPC広告を利用したことが何度かあります。
ですが、ことごとく失敗してきました。
というのも、作品プロモーションと同じように、楽天市場やYahoo!ショッピングのCPC広告もキーワードを指定することができなかったからです。
Creemaの【作品プロモーションに関するQ&A】には「購入意欲の高いお客様に向けて」と記載されていて、お客様の検索したキーワードやカテゴリ、価格、色などがあなたの作品とマッチしているかをCreema側で判断して表示される仕組みとなっているようです。
作品プロモーションに関するQ&Aはこちら
ですが、この分類だけでは広告としてかなり厳しいです。
これがCPC広告の弱点で、他の広告と比べてクリック単価は安いですが、販売者側でターゲット選定をすることができません。
なので、他の広告システムと比べても購入される確率が低いのです。
残念ながら、いくら優先的に商品が表示されるとしても、購入の意思がない人たちに商品を案内したところで、見られることはあっても購入される可能性は低いといえます。
そもそも、Creemaのカテゴリの分類から見てみても、明確にターゲットを絞り込めるとは到底思えません。
どのようにターゲットを絞り込んでいるのかも明確になっていないCreemaのアルゴリズムに依存してしまうのは恐怖です。(というかイマイチ信用できないというのが正直なところ)
表示する場所を指定できないのはまだ良いにしても、ターゲットを指定できないことはかなりのリスクです。
例えば、「青い」アクセサリーが欲しいと思っているお客さんに対して「青い」ベビー服の作品が表示される可能性がないとも限りません。
そのようなところに表示させたところで全く意味がありません。
仮にそこでクリックされたとしてもお客さんに買う意思がなければ、無駄にCreemaへお金が流れていくだけです。
よほど必要とされている商品だったり、文章スキル・写真撮影術がない限りは、興味のない人へ購入させることは難しいといえます。
まとめ
作家さんの中には、作品プロモーションに出稿していても全く購入されず、放置していた方が自然に売れていくという方も多いようです。
さらに、商品1つ1つの単価が安い場合には割りに合いません。
しかも、そこから売り上げの11%を引かれるとなるとかなり厳しいものがあり、薄利多売もいいところです。
正直な話、Creemaで作品プロモーションはコスパが悪く、出稿するメリットはないかもしれません。
ワンクリックで簡単に広告が出せてしまうので、やってみようと思う作家さんも多いようですが、広告の知識やマーケティングの知識がなければ、ほとんどの場合で失敗します。
さらに、「なぜ失敗したのか?」に気づけないままで終わってしまう場合がほとんどです。
Creemaで作品プロモーションをするのであれば、Google広告やYahoo!プロモーション広告などで、リスティング広告(PPC広告)というものを使い、しっかりとターゲット選定をして広告を出したほうが得策です。
多少、設定は面倒くさいところがありますが、その分しっかりと設定すれば、購入につながる見込み客を獲得することができます。
広告費をかけずにお客さんに認知してもらうには?
どうしても広告を使うことに慣れていない方は「難しい広告を使いたくない」「広告にお金を払うのが怖い」と感じることがあると思います。
そういった方のためにも、広告を使わずにお客さんに認知してもらう方法があります。
それは「ブランディング」をして認知してもらうしかありません。
おそらくブランディングをしなければ、これからどんなビジネス業界でも生きていくことは難しくなっていきます。
多くの人にあなたを知ってもらい、そして多くの人に商品を購入してもらうには、まずはブランディングがどういうものかを知っておく必要があります。
売上アップのためにも、少しでもブランディングの知識を身につけてみましょう。